まだまだ暑いのでエアコンをお使いのお店や事務所がほとんどだと思います。今はエアコンを使わない時期が短くなっていて、ほとんど間隔があかないで暖房でのエアコンのご使用となっています。エアコンはなくてはならない、生活、営業面で不可欠なものとなりました。そういえば、皆さんはエアコンの正式名称をご存知でしょうか?エアコンとはエア・コンディショナーです。

エア・コンディショナー: air conditioner)とは、空調設備のひとつで、部屋内の空気の温度や湿度などを調整する機械である。狭い意味では、冷媒による単段蒸気圧縮冷凍サイクル蒸気圧縮冷凍機のパッケージ・エア・コンディショナーや家庭用のルーム・エア・コンディショナーのうち、水以外の熱媒体でを搬送する装置、つまりヒートポンプを指す。通称エアコン

1、エアコンとは
昭和40年代までのエアコンは「クーラー」と呼ばれていました。
しかしこれではただ冷やすだけで、夏場の商品のイメージ品でした
そこで一年中使えて、しかも室内の空気を調整する機器として、air conditioner=エアコン
と呼ばれるようになりました。
現在のエアコンには、おもに4つ働きがあります
 ・冷房や暖房で部屋の温度を調整する機能 (温度)
 ・ドライ運転で部屋の湿度を調整する機能 (湿度)
 ・お部屋の隅々まで空気の循環 (気流の分布)
 ・空気の徐塵や気流の調整 (洗浄・空気の汚れ)
2、エアコンの原理
エアコンで、なぜ室内が涼しくなるのか?例えば暑い夏に、庭や道路などに打ち水をすれば涼しくなり
ます。これは、水(液体)が蒸発して水蒸気(気体)になる時にまわりの熱を奪うからです。つまり
水の冷たさで暑い周囲の空気から熱を奪い、水が蒸発するために空気が冷やされ、一時的にその
周囲の温度下がるため涼しく感じるのです。アルコールで腕を消毒した場合に涼しく感じるのも同じ
原理です。暖かいものと冷たいものを接触しておくと、暖かいものは元の暖かさより冷たくなり、冷たい
ものは元の冷たさより暖かくなります。これは水が高いところから低いところへ流れるように、温度も
高いものから低いものへ熱が移動し、同じ温度のもの同士の場合には、その間に温度・熱の移動も
ありません。
3、冷房・暖房の冷媒の流れかた
現在のエアコンは、夏は冷房、冬は暖房と当たり前ですが使われています。
冷房運転すると、室内機側より冷たい空気(冷風)が吹き出し、室外機側からは熱い空気(熱風)が
吹き出しているのにお気づきですか。これは熱を吸収する部分(蒸発器)を室内機側に、また熱を
出す放出する部分(凝縮器)を室外機側で熱交換を行っているからです。
A、冷房は室外機の圧縮機で圧縮すると、冷媒は高温蒸気になり凝縮器内をフアンで一定の温度に下げて
  液冷媒で膨張弁で圧力が下げられ冷たくなり蒸発器で部屋の温度と熱交換を行って冷房になります
B、暖房は室外機の圧縮機で圧縮された冷媒を高温液冷媒として、蒸発器で部屋の温度と熱交換して部屋を
  暖めるのようになっています
この冷凍サイクルを反転させて、室内機側に熱を放出する部分(凝縮器)、室外機側に熱を吸収する
部分(蒸発器)で熱交換を行えば、暖房運転になります。つまり冷媒ガスを圧縮機で圧縮してから凝縮
して、膨張弁(ルームエアコンの場合はキャピラリチューブ)で冷たくなり室内機の蒸発器で冷やして
フアンで冷風がでるのが冷房で、凝縮され熱くなった冷媒を、室内機の蒸発器で温かくしてフアンで
温風がでるのが暖房ということです。
4、エアコンの冷媒とガス圧
エアコンのガス圧は使用する冷媒の種類(HCFC、HFC)により違ってきます
1998年前後まで、エアコンメーカーは冷媒を、R-22(代替フロン/HCFC))の製品を使っておりました
それ以降は、殆どのメーカーは、R-410A(HFC)の新冷媒を使っております(業務用はR-407Cも併用)
新冷媒(HFC)のガス圧は、R-22の1,6倍の圧力があり、配管の加工(フレアー)も万全な技術が必要に
なり、空調専門の技術者以外は行ってはいけません(ガス漏れや機能故障のリスクが高い)。
      ■代替フロン(HCFC)R-22の正常運転時のガス圧(冷房時
       低圧側(太い銅管): 0,39~0,59 Mpaのゲージ圧力
       高圧側(凝縮後) : 1,57~1,96 Mpaのゲージ圧力
       ※ガス圧は周囲環境温度(室内・室外の温度)や制御作動により変動いたします
      ■新冷媒(HFC)R-410Aの正常運転時のガス圧(冷房時
       低圧側(太い銅管): 0,56~1,20 Mpaのゲージ圧力
       高圧側(凝縮後) : 2,36~2,85 Mpaのゲージ圧力
       ※ガス圧は周囲環境温度(室内・室外の温度)や制御作動により変動いたします